<私の古代学>青河のほとりにて
- 13, 2022 06:41
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古代学協会の発行する学会誌第73号に、城歩きマンの投稿文が掲載されました。副題に「福井県の埋蔵文化財保護行政」が付されていますが、エッセイとして、来し方を振り返って思い出に残る福井県の保護行政を述べよ、と言うものでした。
古代学協会は関西では著名な研究誌で、斯界のものなら知らねばもぐり、と言われかねない研究誌です。そこからのオファーで大変光栄なことでした。思い出は一杯あるけれども、何をどうやって表現したらいいだろうか、と考えあぐねて、結局一番胸に残る思い出、としてあまり考古学の一々については整理できませんでしたが、いくつかのエピソードを書き連ねてみました。いつかはこうした、自分史みたいなものを残さねば、と思っていたところでしたので精一杯書かせてもらいました。
お粗末な内容で、後から読み返してみて冷や汗が出ますが、既に2,3人の方々からご高評をいただきました。
それにしても、福井県の文化財の分野に於ける足跡を綴ったものは今まで出されておらず、後出の研究者の拠り所がない、と言う淋しい事態になりつつあります。
個別には発掘調査報告書が刊行されていて、その都度、各遺跡からみた研究史的な足取りは辿れるようになっていますが、トータルな視点からの調査研究の記録や報告書がまとめられていないと言うことです。城歩きマンもかつては同じ分野に籍を置いていたものとして、責任の一端を感じていますが、なかなか一人では追いついていかないものがあり、考えあぐねていたところに今回の話が…。
むかし、福井県史が発刊されて、別巻として『歴史、考古に関する年表』や『県史編纂に関する記録』と言ったものがつくられてはいますが、それとて、もう20年以上も経っています。ここらで福井県に於ける考古学の研究成果、と言ったものを県内で関わったものの手によって、何らかのかたちでまとめていく流れがあってもいいのではないか、と思っています。
過去50年ほどの研究史を体験している人たちがご存命のうちに…。